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損切りポイントは、どこに設置するのが適切なのか

公開日: : 株式売買テクニック

損切りポイントは、どこに設置するのが適切なのか

私にとって、損切りポイントを設定することは、株式トレードをする上で、必要不可欠な存在です。

なぜならば、市場が動いている間ずっと株価の変化を追い続けることができないサラリーマントレーダーの私にとって、損切りポイントを設定することは、私の代わりに損失の拡大を防いでくれる安全装置のような存在だからです。

しかし、損切りポイントを設定することは、いいことばかりではありません。

なぜならば、損切りポイントを適切な位置に設定しなければ、本来利益となるであろう株式トレードも、損失で終わらせてしまう可能性があるからです。

では、損切りポイントを設置する時には、どのようなことに注意すればいいのでしょう。

今回は、損切りを設置する際、私が注意していることをご紹介したいと思います。

損切りの基本的な考え方

損切りの基本的な考え方

損切りは想定外の株価の変化となる位置に設置に設置するのが、一般的な考え方です。

つまり、あらかじめ決めておいた前提条件が覆った時点で、株式トレードを終了するということです。

たとえば、上昇トレンドのチャートにおいて買いを仕掛けた場合には、直近の最安値を割り込んだ位置に損切りポイントを設置するのが、基本的な考え方のひとつです。

この損切りポイントを設置する前提条件は、上昇トレンドのチャートは、基本的に直近の最安値を割り込むことはないという考え方です。

つまり、株式チャートにおける損切りポイントの設置位置は、適当に決めるのではなく、あなたが考えたルールに基づいて決める必要があるということです。

損切りは、教科書通りでは通用しない

損切りは、教科書通りでは通用しない

適切な損切りポイントを設置位置については、株式トレードの書籍を参考にすれば、いろいろな考え方を学ぶことができます。

しかし、書籍に書かれている損切りポイントの設置位置をそのまま実践しても、必ずしも上手に株式トレードができるとは言い切れません。

なぜならば、教科書通りの損切りポイントを設置する人がいることを逆に利用して、ダマシの株式トレードを仕掛ける人が市場には存在するからです。

たとえば、さきほどご紹介した、直近の最安値を割り込んだ位置を、損切りポイントとして想定するケースを考えてみましょう。

直近の最安値を割り込んだら、損切りをしようと考えている人がたくさんいることは、株式トレードを勉強している人であれば、容易に想像がつくはずです。

ということは、これから株価が上昇するであろうと考えている人にとっては、多くの人が損切りとして株を投げ売りする位置(直近の最安値を割り込む位置)まで株価が下がることは、最も割安で株を購入することができる最大のチャンスなのです。

つまり、多くの人が考える損切りポイントは、損切りする人(売り)と最も割安で株を購入したい人(買い)との最も激しい攻防戦の
場所と考えることができます。

そして、損切りする陣営が勝利すれば株価は下落し、最も割安で株を購入したい陣営が勝利すれば、株価は反転し上昇していくのです。

このように考えれば、最も激しい攻防戦の場所に注文を出すことは得策とはいえません。

なぜならば、勝負の行方が分からない場所で損切りしては、せっかくのチャンスをみすみす逃すことにもなりかねないからです。

つまり、攻防戦が終わり、損切りする陣営が勝利するのを確認した時点で損切りするのが、賢い方法なのです。

損切りの設置ポイントは、教科書通りのポイントから少しだけ外側にすらした位置に設置した方ががいいと、私は思います。

逆の発想で、損切りポイントを利用する

逆の発想で、損切りポイントを利用する

ダマシの株価変化によって、誤った損切りに引っ掛かることが非常に多いのであれば、教科書通りの株式トレード方法ではなく、逆の立場で株式トレードを仕掛けてみるのもひとつの方法です。

つまり、いままで損切りで売りを仕掛けていたポイントで、買いを仕掛けるようにしてみるということです。

ただし、この方法を実践するには、投資メンタルを鍛える必要があります。

なぜならば、今まで間違っていると考えていたものを、正しいと考えなければならないからです。

教科書通りの株式トレードと、教科書とは逆の株式トレード、どちらか一方が正しくて、もう一方が間違っているということはありません。

つまり、正しいとか間違っているとかはどうでもいいことであって、あなたにとって、どちらの方が心地よく株式トレードができるのかということが重要なのです。

株式トレードに100パーセント正しい方法はありません。

また、人によって得意な株式トレードの方法は異なります。

ひとつの方法がうまくいかなかったときは、思い切ってその逆の方法を試してみる、株式トレードでは、そんな発想の転換も必要だと私は思います。

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