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ローソク足の陰線や陽線はトレンド転換点の指標として使えるのか

公開日: : 株式売買テクニック

ローソク足の陰線や陽線はトレンド転換点の指標として使えるのか

株式チャートのトレンド転換点を把握する上で、ローソク足の陰線や陽線は非常に重要です。

なぜならば、ローソク足の陰線や陽線は短期間における株価の方向性や勢いを明確に表しているからです。

とはいえ、陰線や陽線だけでトレンド転換点を判断していては、ダマシに会う可能性が高くなります。

今回は、ローソク足の陰線や陽線はトレンド転換点の指標として使えるのかについて、考えてみたいと思います。

ローソク足における陰線と陽線の意味とは

ローソク足の陰線は、取引開始の株価よりも取引終了の株価の方が値下がりしている状態で、株価が値下がり方向に進んでいることを表しています。

逆にローソク足の陽線は、取引開始の株価よりも取引終了の株価の方が値上がりしている状態で、株価が値上がり方向に進んでいることを表しています。

とはいえ、陰線や陽線はローソク足の1期間における株価の変化を表しているだけであり、陽線が出現したからといってチャートが上昇トレンドだと判断することはできません。

つまり、ローソク足の陰線や陽線はトレンドを表すシグナルではなく、短期的な株価の方向性を表すシグナルだということです。

また、一般的な株式チャートでは上昇トレンドの場合には陽線のローソク足が多く、下降トレンドの場合には陰線が多い傾向にあります。

そして、上昇トレンドから下降トレンドの転換点では、これまで陽線だったローソク足が陰線に変化していることが多く、逆に、下降トレンドから上昇トレンドの転換点にでは、陰線だったローソク足が陽線に変化していることが多いのも特徴です。

このため、陽線がら陰線の変化は下降トレンドの転換点として利用することができ、陰線から陽線の変化は上昇トレンドへの転換点として利用することができると考えることができます。

ダマシのトレンドの転換点となりやすい陰線と陽線の変化とは

陽線から陰線の変化、または陰線から陽線の変化はトレンドの転換点として利用できますが、トレンドの転換点を把握する上でもうひとつ注意しなければならないことがあります。

それは、下降トレンドから上昇トレンドの場合には高値を上抜いているか、上昇トレンドから下降トレンドからの場合には安値を割り込んでいるかということです。

さきほもご紹介したとおり、ローソク足における陽線はローソク足の1期間において株価が上昇していることを表し、陰線はローソク足の1期間において株価が下落していることを表しています。

確かに、短期間で見れば陽線は株価の上昇、陰線は株価の下落という流れだと判断することができますが、株式チャートをもう少し長い期間のトレンドとしてとらえた場合においては、陰線や陽線はもちろん重要ですが、ローソク足の上値や下値が過去のローソク足と比較し
どのように位置しているのかはもっと重要なのです。

トレンドが転換するためには、大きなエネルギーが必要です。

そして、大きなエネルギーがあるからこそ、上昇トレンドの転換点では安値を割り込むことができ、下降トレンドの転換点では高値を更新することができるのです。

しかし、エネルギーが不十分な場合には安値を割り込んだり、高値を更新したりすることがないまま取引が終了します。

たとえば、下降トレンドにおいて陽線のローソク足が出現したとしても、ある一定期間内の高値を上回っていなければ、一時的な株価の上昇で終わる可能性が高く、買いを仕掛けたとしても高値掴みで損切りする可能性が非常に高くなります。

逆に、上昇トレンドにおいて陰線が出現したとしても、一定期間の安値を割り込んでいなければトレンドの転換点ではなく、絶好の押し目買いのポイントになる可能性もあるでしょう。

ローソク足の陰線や陽線はトレンドの転換点の判断材料として非常に有効ですが、陰線や陽線だけでは木を見て森を見ずになりがちです。

ダマシによる損切りを少なくし、損失を拡大させないためには、短期的な指標である陰線陽線と少しだけ長期の指標である高値の上抜きや下値の割り込みを組み合わせた方が賢い選択になると、私は思います。

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