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移動平均線の見方を覚えて賢く株式トレードする方法

公開日: : 株式売買テクニック

移動平均線の見方

移動平均線とは、ある一定期間の株価を平均化して線グラフにしたものです。

たとえば、25日移動平均線では、過去25日間の平均株価を計算し、その株価を連続してチャートにプロットし、線グラフにします。

移動平均線は、大まかな株価の動きを把握するために有効な手段と考えられており、短期線、中期線、長期線と複数の移動平均線を組み合わせ、ゴールデンクロスやデットクロスなど、株式トレードの重要な判断材料にもなります。

しかし、移動平均線は過去データの統計であって、未来を予測するものではありません。

つまり、移動平均線による過去のトレンドを参考にしながらも、トレンドが継続するのか変化するのかを見極める力が必要になるということです。

では、移動平均線を利用して株式トレードを仕掛ける場合には、どのようなことに注意すればよいのでしょう。

今回は移動平均線を利用した株式トレード戦略について考えてみたいと思います。

移動平均線は支持線や抵抗線になる

一般的に、ローソク足の位置が移動平均線の下より上に位置する時間帯の方が長いのが上昇トレンドであり、逆に移動平均線の上より下に位置する時間帯が長いのが下降トレンドと考えることができます。

つまり、トレンドが継続することを前提とすれば、上昇トレンドにおいて移動平均線付近にローソク足が移動してきた時は、押し目買いのチャンスであり、下降トレンドにおいて移動平均線付近にローソク足が移動してきた時は、戻り売りのチャンスと考えることができるということです。

また、上昇トレンドにおいて、移動平均線は下値支持線の一種と考えることができますが、移動平均線より下の位置にローソク足が移動した時点で、上値抵抗線に変わる可能性があります。

つまり、上昇トレンドにおいて移動平均線より下の位置にローソク足が移動してきた場合には、再び移動平均線を上に突き抜けることができなければ、上値抵抗線である移動平均線に押さえられ、そのまま下降トレンドに変化してしまう可能性もあるということです。

移動平均線は、多くの人が意識する転換ポイントである以上、上値抵抗線や下値支持線としてのパワーも強力です。

精度の高い株式トレードを行いたければ、上昇トレンドでは移動平均線の上、下降トレンドでは移動平均線の下で仕掛けるようにすべきだと、私は思います。

移動平均線からの乖離の幅が、仕掛けや利益確定の目安

一定期間の株価の平均値が移動平均線の位置ということは、移動平均線は一定期間におけるゼロ地点と考えることができます。

つまり、移動平均線より上は一定期間における買われ過ぎの状態であり、移動平均線より下は一定期間における売られ過ぎの状態だということです。

買われ過ぎや売られ過ぎの状態は、買いと売りのバランスが崩れた状態です。

つまり、ゼロ地点である移動平均線より乖離の幅が大きければ大きいほど、ゼロ地点に戻ろうとする力も大きくなるということです。

移動平均線からの乖離の幅は銘柄によって大きく異なりますが、同じ銘柄では、ある一定の乖離幅の中で株価が変化していることは、ボリンジャーバンドなどを利用すれば容易に把握することができるはずです。

株式トレードで利益を得るためには、売られ過ぎを買い、買われ過ぎを売ることが重要です。

つまり、移動平均線からの乖離が大きいポイントで株式トレードを仕掛けたり、利益確定することが重要だということです。

ただし、移動平均線からの乖離が大きいからといって、移動平均線の傾きと逆方向で株式トレードすることはおすすめできません。

なぜならば、移動平均線の傾きと逆方向で株式トレードすることは、時間の経過とともに、乖離の幅が小さくなり、得られる利益も小さくなるからです。

つまり、移動平均線が右肩上がりの上昇トレンドの時には買いを仕掛け、右肩下がりの下降トレンドの時には売りを仕掛けるのが基本戦略だということです。

移動平均線からの乖離の幅の傾向を把握し、移動平均線の傾きに合わせた仕掛けと手仕舞いをすることができれば、トレンドが続く限り利益を得ることができると、私は思います。

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