株の売買タイミングが遅れた時、私が注意していること
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投資メンタル
あなたは、上昇トレンドが始まったと気がついたものの、チャートが窓を開けて注文が約定しなかったり、そもそも気が付くのが遅かったりして、株の売買タイミングが遅れ、トレンドを追いかけ、高値つかみをしてしまったことはありませんか。
トレンドが強ければ強いほど、売買タイミングが遅れても後追いしたくなります。
また、値動きが大きければ大きいほど、まだまだ価格上昇の余地があると思い込んでしまいがちです。
しかし、株の売買タイミングが遅れたトレードは、遅れた分だけリスクが大きくなります。
なぜならば、売買タイミングが遅れた分だけ、トレンドの期間は短くなるため、手に入れられる利益は小さくなり、トレンドが反転した場合の損失が同じだとしても、リスクとリターンのバランスが悪化するからです。
私は、もし株の売買タイミングが遅れ、トレンドを追いかけたくなったとしても、自分のトレードルールに反する場合には、注文したい気持ちを自制しています。
なぜならば、仮に、短期的には満足できる株式トレードになったとしても、長期的には、自分のトレードルールを破るという、取り返しのつかない大きなデメリットがあるからです。
トレンドに乗り遅れ、株の売買タイミングが遅いと分かった時、自制するためにどんなことを考えているのか。
今回は、株の売買タイミングを逃した時、間違った株式トレードをしない考え方をご紹介したいと思います。
売買タイミングの遅れは、負け組の仲間入り
株式トレードは、ある価格で株を売りたい人と株を売りたい人の希望が一致した場合、売買が成立します。
つまり、どれだけある価格で株を買いたい人がいたとしても、その価格で売りたい人がいなければトレードは成立しませんし、逆に、どれだけある価格で株を売りたい人がいても、その価格で買いたい人がいなければトレードは成立しないのです。
トレンドが始まったばかりの頃は、トレンドが継続するかしないかについては、誰もが半信半疑です。
したがって、そのトレンドで仕掛けようとする人は少数派です。
そして、そのトレンドが継続することが明確になってくると、そのトレンドに便乗しようとする人が徐々に増え、そのトレンドをさらに加速させます。
そして、最終的には、トレンドに便乗しようとする人が少なくなった時点でその勢いは減速し、トレンドは終わりを迎えるのです。
トレンドで最も儲けることができる人は、トレンドの最初に仕掛けることができた人です。
トレンドが反転するリスクはもちろんありますが、トレンドが継続した場合、最も大きな利益を得ることができます。
逆に、最も利益を得ることができない人は、周りの状況をずっと見守った後、トレンドの最後にトレンドに便乗しようとする人です。
多数派の意見に同調することで、多数派に属しているという安心感を得ることができますが、これからトレンドに便乗しようとする人はむしろ少数派なので、トレンドに勢いがなく、大きな利益を得ることができないばかりか、損失を被る可能性すらあります。
トレンドの最初に仕掛けた人は、トレンドが多くの人に認められ、多数派の意見になればなるほど大きな利益を手にすることができます。
つまり、大きな利益になるためには、多くの人に認知されることが非常に重要だということです。
無料で簡単に手に入れることができる情報は、多くの人が認知することができる情報です。
つまり、多数派の意見を作り出すために、無料で簡単に手に入れることができる情報は、配信されているとも考えることができるのです。
仕掛けが遅れたと感じた時点で、その株式トレードは徐々にトレンドに便乗しようとする多数派のトレードに変化していきます。
多数派の意見に同調する株式トレードは安心感を手にすることができるかもしれませんが、利益を手にすることが難しいと私は思います。
押し目買いに押し目なしなら、押し目買いしなければいい
トレンドの仕掛けが遅れた時に、次の売買タイミングとして考えることは押し目買いです。
押し目買いとは
株価が上昇を続けていた場合、株価が一時的に下落したポイントを狙って買いを仕掛ける手法です。
押し目買いに押し目なしは真実なのか
押し目買いは「押し目買いに押し目なし」という株式トレードの格言があります。
「押し目買いに押し目なし」を簡単に言うと、株式トレードにおいて押し目を待っていても、なかなか株価が下がることがないので、株価が上昇中でも「買い」と判断した時点で仕掛けた方がよいという考え方です。
しかし、押し目が無いからという理由だけで、株式トレードを仕掛けるのは、非常に危険です。
なぜならば、押し目はいつ現れるか分からないからです。
たとえば、あなたが買いを仕掛けた翌日、上昇トレンドだった銘柄の株価が下落したとしたら、あなたは株価の下落を冷静に判断することができるでしょうか。
株価の下落は、押し目かもしれませんし、トレンド反転のサインかもしれません。
株式トレードというのは、不思議なもので、自分が銘柄を持っていない時には客観的な判断ができるものの、銘柄を仕掛けた後には、自分に都合のよいバイアスのかかった判断をしてしまいがちです。
押し目が無いからという理由だけで、買いを仕掛けたあなたにとって、株価の下落は想定の範囲内でしょうか、客観的な判断ができる株価の変化でしょうか。
あらかじめ押し目買いをすると決めているのであれば、押し目がなければ、その銘柄はあなたの株式トレードの対象ではありません。
なぜならば、どれだけ魅力的に見えるトレンドを形成する銘柄でも、あなたのトレードルールには適さない銘柄だからです。
監視対象とする銘柄と実際に仕掛ける銘柄は違います。
銘柄の株価の変化とあなたのトレードルールが一致しなければ、トレードを仕掛ける理由はゼロなのです。
「押し目買いに押し目なし」
この格言は、確かに真実かもしれませんが、だからといって、ただちに株式トレードを仕掛ける理由にはならないと私は思います。
仕掛ける銘柄はひとつだけでない
狙っていた銘柄の仕掛けが遅れ、あれこれ考えている時間があるのならば、他の銘柄で仕掛けのポイントがないのか探した方がよほど賢明な選択です。
なぜならば、あなたが売買できる銘柄はひとつだけではないからです。
株価は業種によっても動きが大きく異なります。
日経平均株価が大きく上昇する中でも、特定の業種だけ株価が大きく下落することは、珍しいことではありません。
また、同業種の中では、他の銘柄に比べ遅れて株価が上昇する「出遅れ銘柄」と呼ばれるものもあります。
つまり、あなたのトレードルールに合わない銘柄をなんとかうまくトレードしようと執着していることは、はっきり言ってしまえば時間の無駄なのです。
それぞれの銘柄に対して、あなたの仕掛けの方法を無理して合わせる必要はありません。
あなたの仕掛けの方法にあう銘柄を、株式市場の中から見つけ出せばいいのです。
もちろん、常時すべての銘柄をチェックすることは、物理的に難しいかもしれません。
資金面や株の流動性など、あなたの株式トレードのルールに合わない銘柄もあるでしょう。
だからこそ、実際にトレードを行わなくても、トレードルール合う銘柄を監視銘柄としてピックアップし、仕掛けのタイミングを逃すことの無いよう、チェックし続けることが重要なのです。
特定の銘柄に執着することなく、複数の銘柄から仕掛けのチャンスを見出すことができる。
株式トレードの仕掛けが遅れた時には、原因を追究することも必要ですが、素直にあきらめ気持ちを切り替える謙虚さも必要だと、私は思います。
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