株の銘柄選びの時、チャート以外に私が注意している3つのポイント
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株式初心者講座
あなたは、株式トレードの銘柄を決める時、本や雑誌に掲載されているおすすめ銘柄を参考にしていますか?
残念ですが、本や雑誌に掲載されているおすすめ銘柄は、あなたが目にした時点ですでに「過去のおすすめ銘柄」です。
なぜならば、記事が書かれた時とあなたがその記事を目にした時では、株式トレードの環境は大きく変化しているからです。
専門家の情報を参考にするのは、株式トレードを行う上で重要なことですが、重要なのは、「どんな銘柄がおすすめなのか」ではなく、「なぜ、その銘柄がおすすめなのか」です。
つまり、銘柄選びにおいて重要なのは、「どの銘柄を選ぶのか」ではなく、「なぜ、その銘柄を選ぶのか」ということです。
専門家の銘柄の選び方は、その人に適した銘柄の選び方であり、あなたに適した銘柄の選び方ではありません。
あなたは、あなたのトレードルールに適した銘柄選びをしなければ、不利な環境で株式トレードを仕掛けることになるということです。
また、銘柄選びは、チャートの形だけが重要ではありません。
今回は、銘柄選びの際、チャートの形以外で私が注意していることをご紹介したいと思います。
株の流動性によるリスク
株の流動性を別の表現をすれば、どれだけ買いたい時に買いたい値段で買え、売りたい時に売れるかということです。
株取引きは、売りたい人や買いたい人がいて、お互いに同意できる価格が提示された時点で成立します。
つまり、売りたい人と買いたい人のバランスが崩れたり、売りたい人と買いたい人の株価の同意がなければ、取引きは成立しないということです。
普段から出来高が多い銘柄は、参加者が多いということなので、言い換えればある特定の価格で売買できる可能性がそれだけ多いといえます。
逆に出来高が少ない銘柄は、ある特定の価格で売買できる可能性が低いといえます。
つまり、希望通りの価格で売買できる可能性が高いということは、あなたのイメージ通りの株式トレードができる可能性が高いということです。
また、出来高の少ない銘柄は、一度に大量の注文が発生すると、大きな値動きになる可能性が高くなります。
つまり、売買量の少ない銘柄は、仕掛け的な大量の注文によって、一時的な大きな値動きによるストップロスに引っかかってしまう可能性が高くなるということです。
一時的な株価の変化は、日足チャート上でも上ひげや下ひげといった形で現われます。
日足チャートでの上ひげや下ひげは、デイトレーダーにとってはありがたい現象かもしれませんが、リアルタイムに株価をチェックし、注文を出すことができないサラリーマントレーダーにとっては、無意味な損切りを増やす厄介な存在です。
しかし、短時間の大量注文による一時的な大きな株価の変化を防ぐことはできません。
サラリーマントレーダーにできることは、自分にとって不利な環境を避けながら、流動性が高い銘柄で株式トレード行うことです。
流動性が高い銘柄とは、話題性があったりメディアに注目されている銘柄ではありません。
一時的な話題性などなくても、安定した出来高と一定量の売買金額のある銘柄です。
話題性や一時的な出来高の大きい銘柄は、デイトレーダーに任せておけばいいのです。
安定した株式トレードを実践したければ、話題性にとらわれることなく、高い出来高を持つ安定した銘柄が適しているのです。
流動性が高いことは、一時的な大きな株価の変化から身を守る有効な方法のひとつだと私は思います。
ボラティリティの大きさはチャンスと比例する
ボラティリティとは、簡単に表現すれば株価の値動きの大きさです。
ボラティリティが大きい銘柄は、利益が大きくなる可能性を秘めている反面、損失が大きくなる可能性も抱えています。
株式トレードの利益は投資金額によって決まるわけではありません。
株価のボラティリティによって、利益が決まるのです。
たとえば、株価の変化が10パーセントの銘柄と20パーセントの銘柄を考えてみた時、同じ金額(たとえば100万円)を株式トレードに投資していた場合、株価の変化が10パーセントの銘柄の利益は10万円ですが、株価の変化が20パーセントの銘柄の利益は20万円となり、同じ投資金額にもかかわらず、得られるリターンには2倍の差が生じます。
この考え方は、株価の変化が10パーセントの銘柄に比べ、株価の変化が20パーセントの銘柄では、半分の投資金額で同じ利益を得ることができると解釈することもできます。
同じ業種の株式チャートを見比べていると、同じような価格帯で同じような形をしているチャートの銘柄を見かけることがあります。
同じようなチャートの銘柄は、一見同じ値動きをしているように考えてしまいがちですが、株価のボラティリティには、大きな違いがある場合があります。
株式トレードを仕掛ける場合には、まずリスクとリターンを想定し、自分のトレードルールを満たす条件であるのか見極めることが最も重要ですが、同じ金額を投資するのであれば、株価の変化が大きい銘柄に投資した方が大きな利益を手にすることができます。
つまり、株価のボラティリティが大きい銘柄の方が、株式トレードには向いているということです。
株式チャート上で、どれだけきれいなトレンドを描いていたとしても、株価のボラティリティが小さければ、小さい利益しか得ることができません。
しかも、株価のボラティリティが大きいということは、リターンに対する投資が少ないということなので、株式に換金した資産として固定しておかなければならない資金を少なくすることができます。
つまり、限られた予算内でトレードを行うことが多いサラリーマントレーダーにとっては、他の銘柄に投資できる資金が生まれ、資金不足による株式トレードのチャンスを逃す可能性を低くする効果も期待できるのです。
同じ価格帯の銘柄選びで迷った時には、いったいどれだけのボラティリティが期待できるのかについて注目してみたほうがいいと、私は思います。
単元株は、どれが一番有利
単元株とは、株式トレードを行う際に取引の単位となる株の株数です。
たとえば、売買金額が10万円の株を購入するケースを考えてみた場合、単元数が1000株の場合には株価は100円、100株の場合には株価は1000円、1株の場合には株価は10万円となります。
単元数が小さけば小さいほど、細かい価格設定で株式トレードを行うことができます。
つまり、単元数が1000株の場合には1000円刻み、100株の場合には100円刻みでの株式トレードになるということです。
単元数が小さく、細かい価格設定で株式トレードが行える方が、トレードの条件として有利だと考えるのが、一般的な考え方なのかもしれません。
しかし、常に株価を追いかけることが困難なサラリーマントレーダーにとって、細かい価格設定が本当に必要なのか私は疑問に感じていますし、実際の株式トレードでは単元数1000株の銘柄を好んで仕掛けています。
細かい価格設定が可能ということは、株価がそれだけ分散するということです。
なぜならば、単元数が1000株の場合には1000円刻みでしかトレードできないのに対し、単元数が100株の場合には100円刻み、つまり10倍の価格設定が可能であり、すべての価格における発注数が同じだと仮定すれば、ある特定の価格における発注数は10分の1に低下してしまういうことです。
このように考えると、株価が分散するということは、特定の価格帯に対する株の流動性が低下するということにつながります。
株の流動性が低下することのデメリットはさきほどご紹介したとおりですが、単元数の大きい銘柄を選ぶことによって、より安定した株式トレードが可能になるはずです。
また、特定の価格における発注数が低下し、流動性が低くなるということは、成り行き注文の場合、注文した価格と実際に約定された価格差であるスリッページが発生する要因にもなります。
スリッページが発生するということは、あなたの想定外の株式トレードになるということであり、想定外の仕掛けになったり、場合によっては損失を被る可能性もあるということです。
株式トレードの銘柄選びにおいて株の流動性を低くする要因となる細かい単元数は、デメリットが大きく、メリットは小さいと私は思います。
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