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株式トレードを本で勉強する前に、知っておいて欲しい3つのポイント

公開日: : 株式初心者講座

株を本で勉強する

株の勉強を始めようとした時、まず頭に浮かぶのは、本を読んでいろいろな知識を吸収する方法です。

しかし、本に書かれている情報をそのまま鵜呑みにするのは、非常に危険です。

なぜならば、本に書かれている解釈は、著者の偏った考え方の可能性があるからです。

ただし、株の入門書を読む前に注意すべきポイントをあらかじめ押さえておけば、本に書かれている情報に振り回される可能性は非常に低くなります。

今回は、これまでいろいろな株式トレードの本で読んで勉強してきた中で、あらかじめ知っておいたほうがよいと思うポイントをご紹介します。

良書だけを読むだけでは物足りない

私が株式トレードの本を読む上でいつも意識していることは、その本に書かれていることは、本の著者が成功した体験に基づいて書かれている内容だということです。

本に書かれていることは、確かに事実かもしれませんが、その手法や考え方がこれからも使えるとは限りません。

また、本の著者が実際にトレードした市場ではうまくいった手法や考え方が、これから、あなたが株式トレードを行う市場でも、同じように通用する保障はありません。

つまり、どの本でも書かれている基本的な考え方や知識は、事実として疑う余地はありませんが、特定の本にしか書かれてない著者独自の視点を含んだ考え方や知識は、あなたにとって、有益な情報とは限らないということです。

株式トレードに対する手法や考え方は絶えず変化しています。

なぜならば、株式トレードの変化は人の考え方や感情によって変化する生き物のようなものだからです。

株式トレードの本に書かれている内容の多くは、過去の実績を検証したものや経験談です。

過去の事例や経験を参考にするのは、もちろん重要なことですが、その表面的な手法をただ真似るだけでは納得のいく株式トレードはできません。

しかし、多くの株式トレード初心者は、本に書かれている表面的なテクニックを鵜呑みにしたまま、株式トレードを行い、損失を重ねながら自分が行っている株式トレードが間違っている可能性を考えようともしません。

なぜならば、表面的なテクニックを真似るだけでは、その裏側にある「なぜ?」を考えることができないからです。

「なぜ?」を考えるためには、いろいろな考え方に触れる必要があります。

つまり、いろいろな偏った考え方に触れる中で、それぞれの本の著者の考え方の違いを見極める目を養う必要があるということです。

違いが理解できるようになればなるほど、株式トレードに対するアイディアが生まれやすくなります。

株式トレードに対するアイディアが生まれやすくなるということは、あなたにあった株式トレードのルールを作れる可能性が広がるということです。

株式トレードの本には良書と呼ばれるものがたくさんあります。

しかし、良書をたくさん読んだからといって、株式トレードが上手になれるわけではありません。

良書を土台としながら、多くの偏った考え方にも触れ、視野を広げていく。

一見無駄と思えるような情報の中にも、有益な情報がたくさん隠れていると私は思います。

本に書かれていることが、必ず正しいとは限らない

こんなことをいうと、いったい何を信じていいのか分からなくなるかもしれませんが、株式トレードの本に書かれていることのすべてが正しいわけではありません。

なぜならば、本に書かれている通りに株式トレードを行ったとしても、株式トレードで勝つことは、非常に困難だからです。

株式市場でトレードをしている人の多くは、株式トレードに関する基本的な考え方やトレード手法は当然の知識として持ち合わせています。

このため、興味深いことに株価の変化は、基本的な考え方やトレード手法のウラをかくような動きをすることが非常に多いのです。

本に書かれている基本的な考え方やトレード手法は間違っているわけではありません。

相場の流れや仕掛けのポイントを判断する上で、重要な判断基準になることは言うまでもありません。

しかし、基本的な考え方やトレード手法だけでは、実際にトレードを行う上においては、物足りないのも事実なのです。

たとえば、株価のトレンドが変化するポイントとして、上値抵抗線や下値支持線のブレイクアウトが考えられます。

一般的な株式トレードの考え方からすれば、株価が上値抵抗線を超えれば、持ち合い相場から上放れしたことになり、更なる株価の上昇が期待できるため、買いを仕掛けるのがセオリーといえます。

一般的な株式トレードの本では、過去のチャートを参考にし、ブレイクアウトしたポイントで買いを仕掛けていれば、株価が上昇し利益を得ることができたような記述を目にすることがあります。

しかし、すべてのブレイクアウトにおいて、このような現象が起きるわけではありません。

ブレイクアウトした直後に株価が急落し、元の持ち合い相場に戻ることは珍しくないのです。

株式トレードに携わっている人の多くは、株式トレードのセオリーを熟知しています。

株式トレードのセオリーを熟知しているからこそ、セオリーを信じる人のウラをかくことによって、大きな利益を得ることができることも理解しているのです。

ブレイクアウトした直後に売りを仕掛けることができれば、より高値で売りを仕掛けることができます。

そして、株価が急落し元の持ち合い相場に戻れば、ブレイクアウトしたと勘違いし買いを仕掛けた人たちが売りを仕掛け、株価の下落にさらに拍車がかかるということです。

本に書かれている株式トレードの手法や考え方は、理想的で非常に整えられた世界です。

しかし、現実の株式トレードは、世界中の凄腕トレーダーを相手にする弱肉強食の世界です。

すべての知識を、本から得ようと思わない

これから株式トレードを始めようとするあなたが、実績のある人の意見を参考にするのは非常に重要なことです。

しかし、実績のある人の意見を理解するためには、あなた自身が経験を重ね、成長していくことも必要です。

これは株式トレードの本に限ったことではありませんが、昔読んだ本をある程度期間をあけ読み返してみると、以前ではまったく気にならなかったフレーズから大きな気づきがあったり、逆に、なぜこんなところにマーカーで印を付けていたのだろうと疑問を感じる箇所があったりします。

本に書かれている内容は、何も変わっていません。

つまり、本に書かれている内容を読んで何を感じ、何を連想できるのかが、いろいろな経験によって変化しているのです。

株式トレードを続けていると、思い通りにいかない時期が必ず訪れます。

頭では納得しているつもりでも、感情が許してくれない時もあります。

このような経験は、本を読んで勉強するだけでは、けっして経験することができません。

実際に資金が目減りしていくのを目の当たりにしながら、自分の感情にどのように対処し、株式トレードを続けていくのか冷静に考えることは、実践しなければ分からないことなのです。

今でも、私は感情に左右されない株式トレードが出来ているとはいえない時があります。

しかし、以前の失敗が経験として蓄積されているからこそ、間違いに気づくことができ、冷静な判断力を取り戻すことができるように進歩しています。

自分の外側にある情報だけを吸収しようとするのではなく、自分の内側にある人間性や感情のコントロールを学んでいくことも株式トレードの勉強においては重要だと、私は思います。

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